斬新なデザインだな、と思って見てくださった方。
トップの写真は、1939年-今から80年以上も前に創られたレーシングカー《Auto Union Type D》のリアビューです。
戦後長らく行方不明だったこのクルマは、旧ソ連で分解された状態で発見され、専門家の手でレストアされました。つまり、レプリカではありません。
今も見る者を圧倒する鮮烈な印象を与えるこのクルマ。
特徴的なそのデザインは、開発者の高い空力への意識を感じさせます。
搭載されているエンジンの排気量は、グランプリレースのレギュレーションに対応し、1936年に登場したType Cの6ℓから、半分の3ℓに抑えられています。しかし、ツインスーパーチャージャーV型12気筒のメカニズムにより、実に485馬力を発揮、最高速は330km/hをマークしました。このエンジンは、Audiのダウンサイジングへの取り組みの源流といえるのかもしれません。
スピードを追い求めたエンジニアの並々ならぬこだわりは、複雑精緻な姿を見せるエンジンの写真を見れば、誰もが感じとれるのではないでしょうか。
フランスとユーゴスラビアでのレースに勝利した輝かしい戦歴を持つType D。美しさだけでなく強さも兼ね備えた、伝説のレーシングカーといえるでしょう。
Audi公式facebookより引用